父との想い出があふれる車とのお別れ

免許を取って初めて自分で購入した車は、今でも忘れられない想い出があふれる車です。

私の父は脳出血の後遺症で右半身に麻痺がありました。少しであれば歩くことも出来ますが、日常生活では車椅子に乗って過ごしていました。

そんな父親のために選んだのが、助手席がスライドシートタイプの車でした。初めて父親を乗せた時のニコニコした表情が、今でも忘れられません。

その車の助手席に父親を乗せ、後部座席には母親を乗せて、いろんな所へドライブに行きました。ぶどう狩り、山菜採り、お泊まり旅行・・・。

車の中でけんかしたこともあります。でも、ドライブしている内にみんなニコニコ笑顔に戻っていました。

そんな父も数年前に亡くなり、スライドシートを使うこともなくなりました。スライドシートがついているがために車体が重たく、燃費も悪かったため、数ヶ月前に買い替える決断をしました。

そして引き取りの日。業者のトラックで車が運ばれていくのを見ていると、いろんな想い出が蘇り、涙が溢れてきました。父との想い出を忘れないように、その車をずっとずっと見送りました。

新しい車には、父との想い出はありません。しかし今度は、自分の家族との想い出をたくさん作っていきたいと思います。